「無条件降伏は戦争をどう変えたか」販売店・購入・ショップ情報。吉田 一彦PHP研究所

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無条件降伏は戦争をどう変えたか

吉田 一彦PHP研究所

PHP研究所
第二次世界大戦史の中での無条件降伏というのは、枢軸国側の敗戦という
戦局が完全に見えたところで出てきたものだと、素人考え的に認識していましたが、
本書を読むと全く違うということがわかりました。

そもそも、無条件降伏という概念自体が、第二次大戦前には存在せず、
カサブランカ会談でルーズベルトが言い出したのが始まりのようです。

カサブランカ会談というのは、スターリングラードでのドイツ軍の降伏や、
ガダルカナルでの日本軍の撤退が行われる直前の時期に行われたものですから、
枢軸国側の勢力圏が最大のときに、無条件降伏が議論されたことになるのです。

なぜ、そういうことになったのかは本書を読んでもらうこととして、
この議論でいくと、あの戦争の終わり方は、時期はどうであれ、
ああいう終わり方しか出来なかったことになります。

カサブランカ会談以降の戦闘は、単に降伏する時期を遅らせるためだけに
行われていたことになるのです。

あの神風も原爆もです。

米国・ルーズベルト恐るべし!!


 

明治大正見聞史 (中公文庫)

生方 敏郎中央公論新社

中央公論新社
¥ 1,100
通常2~5週間以内に発送

 

自民党と戦後―政権党の50年

星 浩講談社

講談社
1964年生まれの僕が生まれて初めて覚えた総理大臣の名前は佐藤栄作だった。小学生に入学するころの話。角福戦争も子供心に覚えている。中曽根の不沈空母発言のときは高校の世界史の時間に教師から、「日本は右傾化している、このままでは君たちは戦場に送られる」と脅かされた。
1960年代生まれ以上にとっては、本書に書かれている自民党政権の移り変わり・政争および政策は、新聞やTVを通じて見知った「ニュース」だったと思う。ある年齢以上の人の中には、本書を読んで「ああ、こんなことあったな」と昭和を感慨深く思い出す人もいるでしょう。
感慨深い派の僕は、本書を読んで新発見はなかった。でもそれはもっぱら僕の年齢のせい。本書を購入したのは、自民党政治の総括を読めるかと期待したためだったが、それに該当する最終章は物足りなかった。50年間の新聞の政治面のダイジェスト本である。
文章は分かり易く、20代の方が昭和政治を知るための手軽な新書だ。しかし40代でも買って損はありません。読み物として面白いです。

 

死へのイデオロギー―日本赤軍派― (岩波現代文庫―社会)

P・スタインホフ岩波書店

岩波書店
¥ 1,155
通常24時間以内に発送
アメリカ人という日本人以外の著者により書かれた日本赤軍についての書。
日本人であれば、あの時代に生きた人間であればなんらかの感慨のあるテーマである。日本人でない著者であったからこそ、一歩離れたスタンスで取材も執筆も出来たといえよう。

軍隊組織を模した日本赤軍。
日本には武力弾圧する軍隊や軍隊はなく、徴兵の経験もないからこそ出来た組織であることは本書を読んで初めて理解した。言われてみれば左派の運動が盛んであった欧米でもここまで軍事的に先鋭化した組織は聞いた事がない。だが日本では活動の限界があったからこそ、パレスチナに飛び、あさま山荘での籠城事件になったのであろう。

共産主義を代表として日本国外からの様々な影響が日本赤軍の形成に大きく関与した事は間違いない。その外来の種が日本の土壌に芽吹いた姿が日本赤軍であり連合赤軍であったことがよくわかった。
連合赤軍も同士粛清もあさま山荘事件も表面的には一種理解しがたい日本人とは別の集団にも見えるが、その集団内外の力学は紛れもなく日本的なものである。


 

マックス・ウェーバー入門 (平凡社新書)

牧野 雅彦平凡社

平凡社
¥ 777
通常24時間以内に発送
戦後言論界の一時期をリードしたという丸山真男の「丸山政治学」と大塚久雄の「大塚史学」の論拠の一つがウェーバーであるとのことで前からウェーバーには興味をもっていたが、勉強する機会がなかった。今回、たまたま書店で見つけた本書を手に取った。

入門書とはいうものの社会科学訓練の経験に乏しいものにとっては、結構難解である。おぼろげながら、理解したのはウェーバーの本質は宗教社会学といわれる分野にあり、一つの結論としてプロテスタンティズムが近代ヨーロッパ精神誕生の淵源であるとのようである。

ネットで調べると、日本人のウェーバーに対する関心は未だに強いようである。ウェーバーをどう理解するかということは、今日的課題としての意義を失っていない。本書を読むと知的好奇心に欲求不満が残り、ウェーバーの原著を読んで確かめたくなる。入門書としては成功なのであろう。



 

<伝統>とは何か (ちくま新書)

大塚 英志筑摩書房

筑摩書房
 “「伝統」とは、しばしばその担い手たちによって「作られる」ものなのである”とする序章は、「秘密結社」の意味や、クリスマス・ツリーとナチの関係、キムイルソンが「民話」のキャラクターだった話など、小出しのエピソードも面白く、本編への期待を持たせる。
 ところが本編は、いつもの大塚英志の面白さがまったくみられない。これまでの大塚の仕事は民俗学の概念、方法論をマーケティングやサブカル批評に援用することで、常に我々に新しい視界を提供してくれた。本書は本来のフィールドである民俗学、その創設者とも言える柳田國男の仕事について語っている分、いつもの飛躍、大胆さ、鋭さが欠如している気がするのだ。
 そして、もうひとつ残念なのは別著「憲法力」でも語られている「公民の民俗学」の可能性について。その概念には共感するものの、それはあくまで概念であり、実行力があるとは到底思えない。いや、本当は大塚に、その実行力を、言葉の力で強引に説き伏せてほしいのだけど、まったく深化していかないし、逆に不毛、限界を感じてしまう。「公民の民俗学」って言葉だけ、概念だけをポーンと出して、後をまったく考えてないなんて大塚らしくもなく、明らかに戦略ミスである。もっと、この概念、どっかの言論空間で展開したらどうだろうか。大塚はネットを過小視しすぎていると思うな。

 

だれが中国をつくったか 負け惜しみの歴史観 (PHP新書)

岡田 英弘PHP研究所

PHP研究所
¥ 735
通常24時間以内に発送
あとがきにもあるように、「だれが中国をつくったか」といえば
それは司馬遷以来の歴史家たちなのであって、彼らの手で
「正統」という儒教的観念に基づく歴史叙述法が規定されて以来、
中国人の歴史意識はそこから出られなくなってしまい、
現実を糊塗して理念を先行させる歪んだ傾向を生み出した、
というのが本書の主張である。

上に述べた内容は、著者の他の著作でも繰り返されているし、
5章までは、歴代の正史に現実を捻じ曲げた虚構がいかに多く含まれているか、
という同じパターンの告発ばかりが続くので、やや、単調に感じられた。
また、本書の主張自体には必ずしも直接関係がないような
個々の歴史家についての伝記的事実が、妙に詳しく語られている部分も多く、
単に紙数を埋めるためでは? という気がしないでもなかった。

最後の章に登場する、清の乾隆帝時代の『欽定外藩蒙古回部王公表伝』が、
満洲語に堪能な漢人官僚の手で書かれたものであり、
このたぐいまれな歴史書が、満洲語の文書を基礎としているために、
例外的に筋が通った歴史的記述をなしえた、という事実は興味深いが、
ここでも編纂者である祁韻士の伝記的事実ばかりが淡々と綴られ、
『欽定〜』の中身がこれまでの歴史書とは具体的にどう違うのか、
という点についてはほとんど触れられておらず、物足りなさを感じた。

異民族王朝である清朝のもとで初めて、「中華思想」から相対的に自由な歴史叙述が
可能になったという主張は頷けるが、どうせなら近代以降の変遷にも触れて欲しかった。
著者の論法で行くなら、14世紀に『神皇正統記』が書かれているから、
日本人は現代にいたるまで皇国史観から解き放たれていない、
と主張することもまた、可能になってしまうような気がする。

 

世界風俗史 2 (河出文庫)

パウル・フリッシャウアー河出書房新社

河出書房新社
¥ 1,155
通常24時間以内に発送

 

最新アメリカの政治地図 (講談社現代新書)

園田 義明講談社

講談社
本書はアメリカを支配する人脈と閨閥を知るバイブルというべき内容で、これだけの内容の本が日本人によって書かれていることは世界に誇るべきだ。本書に匹敵する内容のものは広瀬隆のアメリカものだけであり、学者や特派員にはそういったものがないのが寂しい。しかも、園田や広瀬というフリーの書き手が活躍しているのに、給料をもらって生活を保証されているものたちがたいした本を書けず、サラリーマン根性に支配されている今という時代にあって、更に素晴らしい本を書いて啓発してもらうことで、日本人が世界から取り残されないようにと思わずにはいられない。テレビや雑誌に氾濫している知ったかぶりの情報よりも、こういったレベルの情報を含む本が読まれることによって、日本の情報レベルが上がることを期待できると思う。日本におけるアメリカものとして久々の傑作である。

 

性家族の誕生 (ちくま学芸文庫)

川村 邦光筑摩書房

筑摩書房
これは以前「セクシュアリティの近代」として講談社メチエから出ていたものである。ディスクールという言葉が多用されているように、フーコー流構築主義的言説分析を用いて、我が国における性概念の変遷を、近世から戦中まで俯瞰したものである。特に、日本近代の女性観に焦点が当てられているが、男性観にも相当の言及がある。言説分析はともすれば、著者のオタク的ライブラリーリサーチの羅列に終わって、読むほうが難渋する場合があるのだが、本書は簡潔にわかりやすく纏めてあり、読み物としてもまずまず面白い。「色道」として称揚されていた性が、明治期に至り、開化セクソロジーの影響を受け医学的言説に取り込まれ、能動的男性、受動的女性というステロタイプを生み出すというのは格別目新しい議論ではない。しかし、戦前から戦中に至り、「靖国の母」のイメージに見られる、女=聖母イコンが、銃後を守る「母」と二重写しとなり「報国」というイデオロギーの中に取り込まれていったというのは、それだけで一冊の書物を要する重要な事柄である。この点に関しては、アメリカやイギリスではどうだったかなどのクロスカルチャー的アプローチも必要であると思う。

 
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金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った (5次元文庫) 安部 芳裕 徳間書店 金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った (5次元文庫)
文庫でこの内容は十分面白い。
金融に疎い人はこの本から入ってみてもいいのでは?
資本主義、市場原理、このへんの言葉がいまいちわからないんだけど
とにかく貧乏暇なしで働いている人は必読かも。
その後で、興味があればマルクスなりケインズなりを読めばよし!
電通の正体―マスコミ最大のタブー 『週刊金曜日』取材班 金曜日 電通の正体―マスコミ最大のタブー
本書は、電通という会社のなかなか垣間見ることのできない内部を見ることができる。
ただそこまで大きな驚きはない。それよりも、だからこそ電通は強いんだなという妙な
納得感がある。

結局は、営業力の強さが他の広告代理店との差になっていることが本書からよく分かる。
無論、営業力の中には、人脈もある種威圧的な営業方法も他社とは違った提案ができる
ことも含めてだ。
それらは、一朝一夕にできるわけではなく、長い年月をかけて築いてきた電通のノウハウ
なのである。
本書では、電通のヒドさを著すものとして書かれてはいるが、
著名なタレントの葬式を仕切るのも、オリンピック選手の肖像権を事実上奪い取る提案も、
クライアント企業のスキャンダル記事に圧力をかけるのも、ブランド人材を買いあさるのも
そのプロセスであったといえるのではないだろうか。

それをズルいだのセコいだの行っても始まらない。
むしろ、他社がそれに追いつかなければ、それと同等の付加価値を生み出さなければ
いけない。(無論、電通に違法行為があるなら、それはダメだと思うけど。)

本書では当然、電通を批判的に書いてあるのだが、逆に読めば上記のようなことが書かれて
いると読める気がした。
売国奴 黄 文雄/呉 善花/石 平 ビジネス社 売国奴
こういった売国奴共を徹底的に駆除し日本が毅然とした態度で周辺国にのぞめばいいのですまずは中身を変える事が大切なんですね
地政学―アメリカの世界戦略地図 奥山 真司 五月書房 地政学―アメリカの世界戦略地図
キッシンジャーが、米中国交回復の背景を説明するのに際して、アメリカの国益は、『地政学的に考え』ユーラシア大陸(ハートランド)がひとつの勢力に支配されないこと、と定義し、ソ連の中国支配に抗し、それを逆手に中ソ離間を図った、と説明しているのを読んで以来、地政学、という学問体系に興味を持っていた。地政学の定義を論じると複雑になるが、私的には、善悪を廃した、地球全体を考慮した地理的観点からの戦略論、と理解している。

正直、地政学を理解するために手ごろな本はないかと適当に手を取った本だったが、思いのほかよい内容だった。マハン、マッキンダー、ハウスフォーファー、スパイクマン、など地政学における著名人の理論をシンプルに解説しているが、本書はそれにとどまらず、ケナンやリップマンを例に、冷戦時代の政策形成の学問的背景を、更には、それを通して、アメリカでは、戦略を組織的に研究する機関がいくつもあり、善悪ではなく、それらの機関、そこが生み出した戦略論により政策が形成されていることを解説している。

更には、近年の国際政治学の著名人とその理論、それに対する反応、批判なども紹介してる。フランシス・フクヤマ『歴史の終わり』や、サミュエル・ハンティントン『文明の衝突』、フリードマン『レクサスとオリーブの木』などで、世界的な国際政治学の潮流を理解するうえでも非常に参考になる。

本書は、それらの紹介がメインで、著者自身が言うように、自身の考えはほとんど含まれていない。しかし、それらを紹介することにより、アメリカの戦略は、善悪ばかりではなく、一方いかがわしい陰謀などでもなく、学問的、組織的に研究されていること、それらの理論は、日本的なおとなしく、上品な、ものではなく、中には「平和を保つためには、各国がすべて核武装すればよい」といった極端なものももあるほど、生臭いものであることを例証している。更に、戦後アメリカにより日本から葬り去られ、現在地政学がマイナーにしか扱われていないことを嘆き、今の日本に地政学が必要であり、その地政学の復権を志しているように感じられる。

日本は外交下手、外交に戦略性がない、といわれる。その原因は、政治家や官僚ばかりではなく、国民、とくにマスコミに地政学的素養がなく、国際関係を他人事、道徳としか捕らえないためである。しかし、世界では、それよりはるかに高度な理論のなかで動いている。本書は、欧米の本場で学び、それを理解している著者により、それらが紹介されている。

これはこれでよいが、著者自身の考えも読みたいと感じた。いわゆる「おとなしい」のもでなく、日本の基準で言えば斬新なアイデアに違いない。